私が19歳の時、私より4つ年上で国立大学の法学部の学生でした。彼は人当たりがよく口調も柔らかく、決してイケメンではないものの優しそうな見た目の人でした。もう少し身長が高ければ結構モテていたかもしれません。彼との出会いはずばりナンパでした。私が友人と夜の繁華街に食事に行っていたときに彼の方も友達と二人でいて声をかけてきました。初めの頃はタイプでもなかったので冷たい態度をとっていましたが彼はそれを気にせずグイグイ誘ってきていつの間にか彼のペースになっていきました。彼は多趣味で知識も豊富だったので私の知らないことや知らない世界を沢山見せてくれました。そんな彼に段々心を開いていき気づいたら彼を好きになっていました。それまで自分は狭い世界でしか生きてなかったと気付かされるように彼はいつも新しいことを教えてくれて、私が経験したことのない体験を沢山させてくれました。そんな彼にまるで自分のお兄さんか先輩といるような気持ちと、今日は何を見せてくれるのかなという期待や好奇心がいつもありました。ただ、徐々に彼の束縛が強くなっていくのには少し悩んで友達に相談することもありました。彼にワクワクする気持ちと束縛がきつくて憂鬱な気持ちが常に交互していました。あまりいいアドバイスは思いつかないですが若い頃は沢山恋愛をして傷ついたり傷つけたりして、本当の自分や本当に大切に思える人を見つけて欲しいと思います。いつも楽しいことばかりではないかもしれませんが大人になったり歳をとったときに恋愛で得た経験が自分の人生に影響を与え成長できたと思える時がいつかくると思います。いくつになってもどんどん恋愛をして、恋愛から色んな経験をして素敵な女性になれたら素敵だと思います。ゲームや漫画に詳しいオタク気質な男性で、細身の長身であり真面目そうな風貌から、女の子にものすごく人気があり告白される事も多かったようですが一度も付き合った経験は無いようです。
明るくて知識が幅広く話が面白いのですが、反面飄々としていて掴みどころがありませんでした。高校一年生の時、同じバスで通学する異性の友達ができました。
そして友達の家に行った時にたまたま遊びに来ていて出会ったのが彼でした。
彼はいわゆるオタクではありましたがとにかくしゃべるのが好きで、私に「“靴”っていう漢字読める?」と聞いてきたので間違えてカバンと答えた事がきっかけで私を揶揄って遊ぶようになりました。
私は真面目な気質だったので揶揄われる事に慣れておらずそれがとても新鮮で、彼と一緒にいるのが楽しくなり気づいたら好きになっていました。他にも女の子が一緒になってグループで遊ぶ事がありましたが、彼が揶揄って遊ぶのは私だけでそれがとても心地よく優越感も感じるようになりました。
彼は女の子にとても人気があり、多々告白される事があったようなのですが全て断っていました。
理由は「人を好きになった事はないし、好きになる感覚も全く分からない。」との事。
告白したら私も断られる事は分かってはいたものの、私が遠方の大学に進学するためどうせ会えなくなるのなら…と高校の卒業式後の春休みに告白して案の定玉砕。
しかし大学生になっても就職をしても諦められず、片思いはその後10年も続く事になりました。10年も片思いしててもダメなら良い事なんて絶対に無いと思っていましたが、結局その後私はさらに彼がきっかけで出会った別の男性と結婚して今幸せに暮らしています。
恋愛は、かけた時間と結果が結びつく物ではありません。
なので努力しても無駄になるのでは…と片思いを続ける事をためらいがちになります。
しかし結果はどうであれ、得るものは必ずあります。
後に振り返ってみた時に自分に恥じない恋愛をしてください。
両想いでも片思いでも、人を想うという行動は一律に尊い事だと私は思います。